株式

5つの指標で見る「米国株はいま何が高いのか」|第5回: 利益集中度(マグニフィセント7)が示す“構造的リスク”

2025/12/31

5つの指標で見る「米国株はいま何が高いのか」|第1回:株価収益率(PER)

このシリーズの位置づけ 米国株が「高い」と言われる理由を、 5つの異なる指標から順番に検証しています。 第1回:株価収益率(PER) 第2回:シラーPER(CAPEレシオ) 第3回:バフェット指数(時価総額 ÷ GDP) 第4回:株式リスクプレミアム(ERP) 第5回:利益集中度(マグニフィセント7問題) 株価収益率(PER)とは何か PERとは、 企業の利益に対して株価が何倍まで買われているかを示す指標です。 PERの意味 株価 ÷ 1株あたり利益(EPS) 。 PER20倍=「利益20年分を先取りして ...

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2025/12/31

5つの指標で見る「米国株はいま何が高いのか」 | 第2回:シラーPER(CAPEレシオ)から見た“歴史的水準”

このシリーズの位置づけ 米国株が「高い」と言われる理由を、 5つの異なる指標から順番に検証しています。 第1回:株価収益率(PER) 第2回:シラーPER(CAPEレシオ) 第3回:バフェット指数(時価総額 ÷ GDP) 第4回:株式リスクプレミアム(ERP) 第5回:利益集中度(マグニフィセント7問題) シラーPER(CAPEレシオ)とは何か シラーPERは、正式には CAPEレシオ(Cyclically Adjusted Price Earnings) と呼ばれる指標です。 通常のPERとの最大の違い ...

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2025/12/31

5つの指標で見る「米国株はいま何が高いのか」 第3回:バフェット指数が示す“経済実態からの乖離”

このシリーズの位置づけ 米国株が「高い」と言われる理由を、 5つの異なる指標から順番に検証しています。 第1回:株価収益率(PER) 第2回:シラーPER(CAPEレシオ) 第3回:バフェット指数(時価総額 ÷ GDP) 第4回:株式リスクプレミアム(ERP) 第5回:利益集中度(マグニフィセント7問題) バフェット指数とは何か バフェット指数とは、 株式市場全体の時価総額 ÷ 名目GDP で算出される、非常にマクロな指標です。 ウォーレン・バフェットが 「株式市場が割高かどうかを見る最もシンプルな方法」 ...

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2025/12/31

5つの指標で見る「米国株はいま何が高いのか」|第4回: 株式リスクプレミアム(ERP)が示す“割に合わなさ”

このシリーズの位置づけ 米国株が「高い」と言われる理由を、 5つの異なる指標から順番に検証しています。 第1回:株価収益率(PER) 第2回:シラーPER(CAPEレシオ) 第3回:バフェット指数(時価総額 ÷ GDP) 第4回:株式リスクプレミアム(ERP) 第5回:利益集中度(マグニフィセント7問題) 株式リスクプレミアム(ERP)とは何か 株式リスクプレミアム(ERP)とは、 「株式投資が、安全資産(国債)よりどれだけ上乗せリターンを期待できるか」 を示す指標です。 簡単に言えば、 リスクを取る“見 ...

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2025/12/31

5つの指標で見る「米国株はいま何が高いのか」|第5回: 利益集中度(マグニフィセント7)が示す“構造的リスク”

このシリーズの位置づけ 米国株が「高い」と言われる理由を、 5つの異なる指標から順番に検証しています。 第1回:株価収益率(PER) 第2回:シラーPER(CAPEレシオ) 第3回:バフェット指数(時価総額 ÷ GDP) 第4回:株式リスクプレミアム(ERP) 第5回:利益集中度(マグニフィセント7問題) まず結論:いまのS&P500は「少数銘柄バブル」になりやすい 第5回は、バリュエーション(PERやシラーPER)とは少し違う話です。 ここで見るのは、「指数の構造」です。 ざっくり言うと、S&a ...

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個人投資マン
個人投資マン

指数は強い。 でも、市場全体は本当に強いのか? 今日はその“中身”を分解します。


まず結論:いまのS&P500は「少数銘柄バブル」になりやすい

第5回は、バリュエーション(PERやシラーPER)とは少し違う話です。
ここで見るのは、「指数の構造」です。

ざっくり言うと、S&P500は「500社に分散された指数」に見えます。 でも実態は、ごく一部の巨大企業に依存しやすい状態になっています。


マグニフィセント7問題とは何か

マグニフィセント7とは、米国株市場を代表する超大型テック中心の7社を指す呼び名です。 (この7社がS&P500の“顔”になっている状態を、ここでは問題として扱います)

今回の資料では、S&P500の時価総額のうち、上位7社が約31%を占めると示されています。

上位への集中

初心者向け:これが何を意味する?

  • S&P500に投資しても、資金の約3割は「上位7社」に偏る。
  • つまり“分散しているつもり”でも、実は集中している。
  • 上位7社が崩れると、指数全体も一気に弱くなる。

ここで重要なのは、「上位が強いこと自体」は悪ではない、という点です。
問題は、上位に依存しすぎると知らないうちに“構造的にもろくなる”ことです。

集中の問題点

初心者が混乱しやすい点:PERとERPは別物です

ここは誤解が多いので、はっきり書きます。 PERとERPは別物です。

PERとERPの違い(超ざっくり)

  • PER:企業利益に対して株価が何倍か(会社の“期待の高さ”)。
  • ERP:株を持つリスクの見返りが、国債よりどれくらい上か(“割に合うか”)。

第4回はERPで「株の割に合わなさ」を見ました。 今回(第5回)は、指数の中身が「少数銘柄に偏りすぎている構造リスク」を見ています。 同じ“米国株が高い”でも、見ている切り口が違います。


どのような行動をとるべきか

集中が強い局面の“現実的アクション”

  • 指数の中身を確認する:上位10社比率や上位7社比率を定点観測する。
  • 地域分散を入れる:米国だけでなく、日本株・欧州株・新興国株も持つ。
  • スタイル分散を入れる:グロース偏重になりすぎないよう、バリュー/高配当/ディフェンシブも混ぜる。
  • リバランスのルール化:上がったら一部利確、下がったら分割買いなど、感情を排除する仕組みを作る。

S&P500は強い。 でも“強さの源泉”が偏っている。 だから分散は「地域」と「中身」でやる。

個人投資マン
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最後に:株式の勉強はここでいったん一区切り

この5回で、 「米国株が高い」と言われる理由を、 指標ベースで分解してきました。

これで株式の勉強はひとまず最後。 …と言いたいところだけど、 本当のスタートはここからです。

次は、 「じゃあ実際にどう分散するか」 「我が家のNISAでどう組むか」 みたいな実践編に落としていきたいと思います。

ここまで読んでくれて、ありがとうございました。

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