最近は若者の投資が流行っているね。
それ自体はとても良いことだ。
ただ、勤続5年目以上で年収が300万円台の人は今後の日本という国でみれば危険水域だ。
えー?でも、その年収って割と日本では普通じゃない?
そう。普通なんだ。
普通だから先がないんだよ。
生活を切り詰めての投資が絶対失敗する理由
この記事の内容 生活を切り詰めて行う投資は下落のストレスに耐えられなくて損を生みやすい収入が低い人( ...
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関連記事の方で書いた通り、生活を切り詰めての投資というのは大抵失敗します。
では、生活を切り詰めずに質素な暮らしを続けて投資したとします。
これに未来はあるのか。今回はそんなお話です。
結論から言えば、未来は無いとは言わないけれども薄暗いって感じですかね。
この記事の内容
- 低収入での投資効果が低い理由
- 収入が低い場合は転職を先にしないといけない
- やってはいけない収入の上げ方
低収入での投資は効果が低い
ここでは低収入のラインを300万円台としましょう。
なぜ300万円台かという話を先にします。
厚生労働省が2019年のコロナ禍前にとった統計では以下の様な情報が開示されました。
日本人の世帯年収事情
全世帯の収入の中央値です。
全世帯とは、所得を階級別に100万円刻みなどで区分し、100万円〜2000万円以上を対象としたそうです。
なお、平均値は552万円でした。
では大注目の全世帯の中央値は・・・・437万円です。
平均値は極端に多い収入の人が引き上げてしまうので、中央値の方が実態に近い値と言われています。
例えば10万,20万,1000万とあった場合
- 平均値なら45万程度
- 中央値なら20万
この時、実態に近いのは中央値ですね。この様に調査数が多くなるほど中央値の方が実態の信頼性を増してきます。
続いて、世帯年収の割合ごとの分布を下からみていきます。
年収 | 全収入分布に占める割合 |
100~200万円 | 12.6% |
200~300万円 | 13.6% |
300~400万円 | 12.8% |
なんと39%です。。
この統計は世帯年収です。
この国では世帯合計で400万円以下の割合が39%もいることになります。
40%もいるのに何故低収入のラインとするのかですが、それは「大卒の初任給が300万円前後」と言われて久しいからです。
要は大卒初任給から給料が上がっていない人・上がっても400万円弱前までの人が大半を占めていると言えそうです。
収入が低いと何がまずいか
これは割と簡単な話です。
資産収入よりも給与収入の方がパワーがあるからです。
例えば資産300万円を年利10%という超高利で運用したとしましょう。
このとき、30万円の収入を得ることができます。
300万円貯めるのに何年かかるでしょうか?
月5万円の積立投資をしたとしても丸5年かかります。
もちろんこの5年の間にも複利の力は聞いてきますが雑な言い方をすれば5年かけて年収を30万円を上げたということになります。
このとき、一生懸命節約とかをしている点も見逃せません。
5年で30万円というのが少なすぎるという点が問題です。
例えば350万円の収入を450万円にできればどうなるでしょうか?
毎年100万円の収入を得ることができました。
低収入での投資効果が低いのはこれが原因です。
要は、ボリュームゾーンである年収100~400万円台までであれば、そもそも投資できる額が大したことないので、働いて稼ぐ方がパワーがある。
ということになります。
一番大事なのは、年収を100万円上げたらそれを全部投資にぶっ込む。ということです。
生活水準を上げてはいけません。
生活水準を上げると結局投資に回せる額が向上しないので、恩恵を享受できません。
我が家の家計状況はどうか
ではここで、我が家の状況を簡単に説明します。
- 私=会社員、妻=公務員
- 私は偏差値55くらいの普通の大学出身
- 年間の貯金(=投資)額は450万円
- 世帯年収は軽く1000万円越え
私の収入額は国内では比較的高い水準にあると思います。
奥さんは公務員なので給料どうこうよりも肩書きに価値があるでしょう。
毎年30万円くらい年収が上がっているあたりはさすが公務員様。
つまりこの状況、会社員を続けるうちは私に関して言えば転職では給与を上げづらい水準にありますから、ここまで来たら収入アップは起業か副業ですね。
ここで言いたいのは、私の様な普通の人間でもこのくらいの家計状況には持っていけるということです。
重要なのは、どの会社にいるか・どの業界にいるかということです。
同じ業界なのに給与が低い会社・そもそも稼ぎづらい業界なんてのもあります。
毎年450万円の投資資産が増えれば、45万円ずつ投資収入が増えていくわけですから、かなりのスピードで資産が膨らんでいます。
収入を手早く増やすのは転職一択
では、今300万円台の収入の人が年収を大きく上げるにはどうしたら良いでしょうか。
同じ会社で昇進するのには残念ながら時間がかかりすぎます。
そこで転職です。
そもそも収入が低い理由は以下のいずれかが原因である可能性が高いです。
- 給与の低い業界にいる(サービス業、小売、介護など)
- 給与の低い会社にいる(零細、ブラックなど)
職種については、給与を横並びで比較したときの多寡の話であって職業が良い悪いという話ではないという点にご留意ください。
給与が低い理由を冷静に考えてみましょう。
業界全体が低いのではないか?低い業界だが、給与が高い会社もあるのではないか。
この様に考えると、転職の作戦が練りやすくなってきます。
- 業界的には給料が高いが、自分の会社は低い → 会社を変える転職
- 業界的には給料が低いが、自分の会社は高い → 業界を変える転職
- 業界的には給料は低く、自分の会社も低い → 会社か業界を変える転職
同じ業界で転職する場合は、今の会社で使っているスキルをさらに高度に磨きをかけることで、より待遇のよい会社への転職が可能になります。
異なる業界で転職する場合は、今とは全く違うスキルを身につけないと行けませんが、稼げる業界への転職は会社も多いので転職そのものは楽です。
どちらの転職が良いか。それは個人の指向に合わせて決めてもらうしかないのですが、IT業界にいる私から言わせて貰えば、IT業界においでください。
スキルを磨くほどに、給与が上がっていく業界です。
とりあえず、私の周りでも利用者が多い30代前半くらいまで向けのサイトを貼っておくので、会員登録をしてどんな職種があるのかを見るのだけでも効果があります。
↓なぜか有吉さんがイメージキャラクターです。
話が逸れました。
先述の通り、年収が低い状態の時は節約して投資に回すのではなく、転職して収入を大きく増やす方が重要です。
投資の勉強をする暇があったら、資格やプログラミングの勉強をした方が費用対効果は圧倒的に高いのです。
そして、転職の話になったときに多くの人がいうのは
- できるか不安
- 今の会社以外でやっていけるのか
- 失敗したらどうしよう
こんなところですが、今年収が300万円台以下だとしたら大抵の場合はそのまま居続ける方が10年後20年後に取り返しがつかなくなります。
両学長もよく言っていますが、今日が一番若い日です。思い立ったが吉日。
まずは登録だけでもして、どんな職種・資格が重宝されているのかをぜひ調べてみてください。