Tama Homeさんが衝撃的なCMをしていたので不幸になる人を防ぐべく投稿します。
こちらでもざっくり書いているので、ご一読ください。
「持ち家か賃貸か」どっちがいいのか。無意味に難しく語りすぎだから一旦落ち着こう。
CMの内容は
キャッチーな音楽とともに、「20代で」「家賃と同額で」の文言とともに若いカップルが自慢の家の前で楽しそうにジャンプしています。
画像があったので参考までに。立てた人の声ですね。
どうです?楽しそうですよね。
でもこの人たち、不幸への片道切符を手に入れた可能性が高いです。
※気になるんですが、上図の施工費って土地の価格含んでないですよね多分。千葉県で土地こみで注文住宅はかなり難しいと思うのですが・・・
買った人の声
同じサイトに、買った人の声としていくつかのアンケートを載せているので抜粋。
建てた理由
ポイント:家賃が勿体無いという理由で買うと、ほぼ間違いなく不幸な未来を手に入れられます。スーパーで「安いから」という理由でいらないものを買って後悔するのと近いものがあります。
家賃との比較
ポイント:家賃以外の費用を全く考慮していない可能性が高いです。
頭金の額
ポイント:頭金0円という買い方は「お金がない」ことの裏返しです。
20代で家を買うメリット
ポイント:ここに書いてあることは全て「20代で家を建てるデメリット」です。70年先までのライフプランを立てられるわけがないし、ローンが長いということは金利で無駄に支払わないといけないということです。2000万円程度ではさほど快適な家にはならないです。今時一戸建てで社会的信頼ってなんでしょうかね。ローンが組めなくなるだけなのですが・・・・
家で重視したこと
ポイント:間取りらしいですが、50年後もその間取りは住みやすいのでしょうか。一生の住処と回答されてましたが。
上記アンケートから見える日本人の金銭面の無知
上記のアンケートから見える問題点は
- お金の知識が無さすぎる
- お金が無いくせに人生が長いということの意味をわかっていない
お金の知識が無さすぎる
ガソリン代が5円上がると騒ぐのに、家の購入となると途端に適切な判断ができなくなります。
上記のアンケートのダメな点をあげていきます。
トータルの支払いは家賃と同額ではない
持ち家に住んでみるとわかるのですが、結構な金額が住宅ローンとは別に出ていきます。
その項目は土地含む3000万円の戸建てで、年間の費用おおよそですが
- 固定資産税:20万円
- 火災保険:2万円
- 地震保険:1万円
- 修繕積立金(床や壁などちょっとした修繕用):10万円
これとは別に、20~30年後にほぼ必ず必要になる大規模な外装のメンテナンスや水回りのリフォームなど単発の費用
- 外装や内装メンテナンス:100万円
- 水回り(キッチン・トイレ・風呂・洗面など):300万円
また、リフォームに際して内容によっては一時退去による賃貸住まいが必要になります。
- リフォーム工事中の一時引越し・家賃:30万円
どうでしょうか?かなり高額だと感じたのでは無いでしょうか。
※ちなみに、「メンテナンスフリーだからメンテナンスやリフォームはしなくて大丈夫でしょ」と思った人は残念ながら家を買わない方がいいです。必要です。
しかしこれだけではありません。
賃貸の場合と違って、家の購入に伴って以下の費用が「買うため」に必要になります。
- ローンなどの事務手数料:70万円
- 司法書士などへの報酬:30万円
- 仲介手数料:96万円
凄まじい金額です。
30年間分の費用として合計してみましょう。
- 年間維持費:1155万円(年33万円*35年)
- 20~30年後のメンテ:430万円(退避時の家賃含む)
- 購入時の手数料など:196万円
合計1781万円が家賃とは別に35年でかかります。
恐ろしいですね。。。
月々で割り返すと・・・4.24万円ですね。
つまり、「家賃と同額で家が買えます」というのは、より正確性を期すのであれば。
家賃どう同額で家を買えますが、維持費や購入時の手数料を別途毎月4.24万円支払う必要があります。
ということです。
しかも悲しいのが、これとは別に「ローン自体の金利」がかかっています。3000万円なら年利0.6%計算で年18万円でしょうか。
さらにらさに、契約によりますが当初低い金利でも10年後からは1%以上になることが多いですから、金利は今後も上がります。
さらにさらにさらに、物価上昇は加味されていないので金額ベースでは支払いがさらに増える可能性があります。
本章に記載の費用は、賃貸の場合は掛からない費用がほとんどです。
メンテナンスについてのリスクや登記などの費用は全て大家が持ってくれています。
つまり、所有するということはタワマンだろうが戸建てだろうが、「あらゆるリスクを自分で背負う」ということです。
表面的な金額だけでなく、裏に潜む全ての実質的なコストを洗い出していかないと正確な金額は把握できません。
お金が無いくせに人生が長いということの意味をわかっていない
ちょっと毒づいたような書き方で申し訳ないのですが、あえて。
お金がないからこそ、しっかりと学んで計算・シミュレーションをしていかないといけませんが、それができている人がいないように思います。
「持ち家か賃貸か」どっちがいいのか。無意味に難しく語りすぎだから一旦落ち着こう。でも書きましたが、若いうちに買う家は一生の買い物にはなりません。
一生というには我々の寿命が長くなりすぎました。
例えば20代で家を買った場合、平均寿命と照らしてみればあと60年もの寿命があります。
しかも恐ろしいのが、今の10代後半世代は100歳以上生きる人が50%超えるらしいです。ということは80代で死去というのも見積が甘いかもしれませんね。
さて、先程のアンケートの画像をご覧ください。
この「憧れていた」スタイルは子供が自立していった20年後もいいと思えるものでしょうか。
20代で買った人は30年後もまだ現役ですが、趣味嗜好は変化しないまま行くのでしょうか。
さらに歳をとって50年後。その家は70後半の夫婦にとって快適なのでしょうか。
拘ったその自宅は35年後、50年後にはどう見えるのでしょうか。
ちなみに、以下は築30数年の家
以下は築60年の家だそうです。
家としては十分な機能を持ってそうですが、デザイン的には古いなぁという印象ですかね。どちらもリフォーム会社さんのHPから持ってきました。
全面リフォームをして綺麗なおうちになったようです。
つまり、どれだけ拘ったとしても、メンテナンスフリーだとしても、家は機能的にも外観的にも必ず老朽化を迎えます。
100年住める家なんてのもありましたが、100年前の家といえば戦前の日本の家です。
第一次世界大戦頃のデザインの家に住めますかね。
家としては機能していても、デザイン面で残念なことになります。
そうするとこういうことをいう方がいます。
「その時はデザインなんて気にしないよ」
そう思うんだったら、最初から無駄な外構とかデザインつけない方がいいですよ。
まとめ:家を買ってはいけないということではない
ここまで否定的なことを色々と書きましたが、私は一貫して「家を買ってはいけないとは言っていない」ということを再度明言します。
ここに書いたような「ハウスメーカーとかが教えてくれない部分をしっかり理解した上で」家を買うかどうか考えてねということです。
私自身一戸建てに住んでいますがとても快適です。広いし、自由にできるし、庭はあるし。いいことだらけです。
全てを投資的観点で語ってしまっては人生の豊さを失います。
しかし上記のような話を十分に理解しているので、今の家は消耗品として圧倒的低価格に抑えています。
20年後には間違いなく立て直しか引越しをしているでしょう。
このままいけば10年後にはローン完済の原資が整い、15年後には新しい家を購入する資金が準備できます。
特別なことはしていません。家族分のNISA枠を使い切るように投資に回しているだけです。
没落していく日本において、金融リテラシーがさらに重要性を増してきますから、お金の勉強をしていきましょう!
※怪しい投資話とか、変なセミナーには要注意を!!