前回に引き続いて、知り合いが家を買おうとしているのを一旦止めた話をするよ。
山登りの話ね!
導入ってことだったもんね。
そう。ここからが本題だ。
人生において、家を買うということはどういうことを指すのかを説明するよ。
この記事が当てはまる人
この記事は、概ね以下に該当する人が当てはまってくると思います。
- 世帯年収500万円前後、または以下
- サラリーマン、パートなど月給制の人
- 「賃貸の家賃と同じくらいの支払いになるから、家を買おう」と考えている人
この記事で言わないこと
これが今回非常に重要です。今回は以下の点には触れません。(言うまでもないので)
- 持ち家にすると固定資産税とかがかかるから、家賃以外にもお金がかかる
- 持ち家は資産になる・ならない
こう言った面には一切触れません。
この記事の最も重要なテーマ
この記事では、
家を買うという判断は、人生全体を資産と見たときに、何を意味しているのか
という他にはあまりない視点から警鐘を鳴らすものになっています。
待ってました!
人生の資産をカードに例えてみよう
1人が人生で持つカードの総量
人生の資産をカードに例えよう。
人生の中で、一年で生み出す資産をカードに例えてみましょう。
例えば、以下の前提でいくと
- 年収500万円で固定
- 現在30歳
- 60歳まで働く
この人は1枚500万円の手札を30枚持っていることになります。
つまり、生涯年収で1.5億円ということですね。
ここで500万円の車を1台購入することを考えましょう。
簡単ですね。30枚のカードから1枚捨てることになります。
そう。大きな買い物をするということは、人生の時間(今の場合は丸一年)をその物だけに捧げるということに他なりません。
例えばこの状態で4000万円の家をフルローン35年で購入するとしましょう。
- 4000万円フルローン
- 35年間で返済
- 金利は1.5%
このとき支払い総額は5143万円ほどになります。
今あなたは500万円のカードを30枚持っていますが、この家を買うために10枚のカードを捨てないといけません。
のこりは20枚です。
さぁ困った!子供1人育てる費用は一般に3000万円と言われていますから、子供が1人産まれると6枚のカードを捨てることになりますし、2人目が生まれたらさらに6枚なくなります。
残りの人生のカードは8枚(4000万円)です。
この8枚のカードで35年間の衣食住のうち「衣・食」を捻出しないといけないことになります。
余裕がないのは明白ですね!
家を買うことと借りることの違い
前回書いた記事では、山登りに例えました。
ゴールも見えるし、進んだ距離もわかるけど下山するまで次に進めないと。
今度はカードで考えてみましょう。
もっと深刻な状態であることがわかります。
先ほど書いた通り、家を買うと大量のカードを失います。
最も問題になるのは、家の購入は「買った瞬間にカードを失う」ということです。
契約をした瞬間に全額分のカードを渡さないといけません。
それに対して、賃貸はどうでしょうか。
賃貸の場合も同じように月々の支払いは発生しますが、契約時にまとまったカードの破棄がありません。
使った分だけを捨てていくことができます。
これこそが人生を資産と見たときの持ち家と賃貸の最も大きな違いです。
カードの所有数以上の買い物をしたとき、破産という道になるわけですね。
お金で考えると見誤る
なぜカードに例えたのでしょうか?
それは、お金だけで考えていると自分の限界を見失ってしまうからです。
例えば今家賃が5万円の生活をしていて住宅のローンが5万円だと分かったとき、単月のお金だけでみていると「払えるじゃん!」という気持ちになってしまいますし、実際に払えます。
しかし、裏で起こっているのは今回見た通り自分のカードを大量に捨てている行為なので、後々になって大きなインパクトとして人生にのしかかってくるのです。
そしてのしかかってきたときに気がついても遅いのです。
今回のコロナ禍のように、大きな変化はいきなりやってきます。
カードは増やせない
人生が60歳まで働くとしたら、35年ほど働くわけですから1人が手にするカードは35枚前後ですね。
これはもう増やすことができません。
もし増やしたいなら嘱託などで定年後も働く必要が出てきてしまいます。
1枚のカードが持つ価値はあなたの年収ということになります。
よって増減するのは年収、つまりカード1枚の価値ということになりますね。
年収をが低い状態で、家を買うということはその分大量のカードを捨てないといけないということになりますから、
人生のうち、家の支払いのために費やす時間が増えてしまうということです。
ということで年収を上げてからじゃないと、「家賃と同じだから」で家を買うのはとても危険です。ということです。
ちなみに、この話はまだかなり不正確です。
年収500万円の人が家のために使える手取りは大体400万円になります。
1枚のカードの価値は400万円になってしまいましたね。
労働時間から見てみよう
続いて、家を買うということを労働時間の観点から見てみよう。
とんでもないことである、ということがわかる。
年収500万円を可処分所得換算すると
年収500万円の人の時給はいくらだろうか。
簡単にわかります。月160時間勤務だとしましょう。
500万円 ÷ (160時間/月 × 12ヶ月) = 2604円/時間
時給は2604円でした。
でもわざわざこの話を出したということはこれで終わりではないということです。
以前の記事、買い物で貧乏になる人のへの問い〜FIRE 最速で経済的自立を実現する方法~ Part2で書いた通り、この時給は正しくありません。
通勤に片道1時間、朝の着替えに0.5時間、この際雑費は無視しましょう。
こうなると、さっきの計算式は以下の様になります。
500万円 ÷ ((160時間/月+2.5時間*20日) × 12ヶ月) = 1984円/時間
なんと時給が600円減ってしまいました。
これが真の時給ということになりますね。
こっからさらに減ります。税金ですね。
だいたい20%くらい持っていかれます。
1984円の20%は、396円です。
可処分所得としての時給は1587円でした。びっくり!
最初2600円もあったのに!
4000万円の家のために16.8年働く?
さっきと同様に、4000万円の家を買う場合を考えましょう。
これはもう非常に単純ですね。
4000万円 ÷ 1587円/時間 = 25,204時間
残念ながらこれも正しくありません。
金利が入っていないからです。
4000万円の家を35年フルローンで金利1.5%で借りると何と51,438,660円が総額になります。
5143万円 ÷ 1587円/時間 = 32,407時間
恐ろしい・・・・・
そしてこの32,407時間はどれくらいの労働期間になるのでしょうか?
年の労働時間は先ほども使いましたね。160時間*12ヶ月=1920時間 です。
最後に以下の計算で何年働かないといけないのかがわかります。
32,407時間 ÷ 1920時間/年 = 16.8年
つまり、家を買うということはソレのためだけに16.8年の時間を捧げることになりますね!
それだけの時間を家に捧げることができるでしょうか?
このとき重要なのは、とにかく年収を上げること以外ないですね!
そして年収とは労働収入だけでなく、投資収入なども含まれます。
ただし、間違ってもFXやワンルームなどのやばい投資案件はやめて、初心者は投資信託を買いましょう。
以下の記事を参考にして、余計なことをしない様にしてほしいです!
参考読んだら書く~FIRE 最速で経済的自立を実現する方法~
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