車購入において、最近は残価設定クレジットなんて言うものもあったりして、選択肢が増えたと感じています。
担当者から残価設定クレジットも勧められたのですが、支払い総額の観点から断りました。
その時に色々と考えたことをメモ。
難しい話は考えず、単純に月々の支払額と一定期間の支払い総額から答えを出しています。
なぜなら我が家は小難しい経済学や合理性を考えるほどの知識を持ち合わせていないからです。
残クレなどについて調べると、小難しい話が色々出てくるのですがその辺は端折っても差し支えないと思いました。
前提
- いわゆるパワーカップル
- 世帯年収1000万円
- 持ち家
- 車2台所有(そのうちの1台を買い替え)
- シミュレーションはたまたまトップヒットしたHONDAのFIT
- 新車購入で、乗り換えは残クレを利用
- 乗り潰す期間は10年。(一般的に10年が寿命と言われており、それ以降は税金面やメンテナンス、車検などが割高になるため。あと10年もすれば家族構成や条件も変わるため、見直すのに良い機会であろうことから)
- 同じ車に買い換える金額で試算
資産形成に当たり、よく言われていること
- 所有しない。レンタルなどで済ます。←無理です
移動は公共交通機関でとかレンタカーでとか言うのですが、私の住んでる地方都市では車がないととにかく不便です。共働きの夫婦がバスで買い物に行って、大荷物抱えて帰ってくるなんて現実的ではありません。
子供もいますから、移動の自由を確保して色んなところに連れて行ってあげられるようにしたいですし。 - ローンはダメ
確にローンは経済合理性から感んがえれば圧倒的に不利な条件であると思います。とはいえ、あまり経済合理性ばかりで考えていると日常生活の利便性や快適さなどといったQoLが低下してしまうので一定の割り切りは必要だと思います。特に最近では、銀行系のローンを使えば金利2%代も珍しくなく、金利を嫌って公共交通機関を無理して使い続けるよりは、経済面以外の観点で得られるものは大きいと思います。
総支払額で言えば圧倒的に乗りつぶし
以下のグラフは、乗りつぶし・残クレ三年・残クレ五年で乗り換えた時の144ヶ月分のローン残債の推移です。
なお、計算の前提は以下を使用しています。
HONNDA N-BOXの例
購入額 | 乗りつぶし毎月支払い額 | 三年ごとに乗り換え毎月支払い額 | 五年ごとに乗り換え毎月支払い額 | 三年後リセールバリュー | 五年後リセールバリュー |
2,533,114 | 20,000 | 39,400 | 31,600 | 1,131,550 | 704,550 |
残債という面では、長期的に見ればどれもあまり変わらないという結論になります。
乗りつぶしのパターンでは残債が減ってきていますが、結局10年後に新車に買い替えているのでローン残債は増額しています。
なお、乗りつぶしの場合は下取り費用を入れていないので、もう少し10年目の乗り換えコストは下がる可能性がありますが、今から10年後といえばガソリン車販売禁止になっているので、下取りは雀の涙でしょう。ということでローンが若干残っている状態で次の車を買っていることになります。
上記を見ると、残クレでもよくない?と思えてしまうのですが、問題点は支払い総額です。
先の表の通り、乗りつぶしと残クレで月の支払額が全く違うこと、残クレは乗り換え時に15万円の頭金を払っていることに注目です。
支払い総額でいえば、倍ちかく違うという衝撃の結果です。しかも残クレの方は乗り換えタイミングで頭金がガツンと入りますから、グラフもそのタイミングで上がっています。
この試算では、支払額に関しては先に提示した通りです。
残クレはHONDAの公式サイトの情報を元に支払額などを決めています。乗りつぶしの方は、一般的なカーローンの毎月の支払額が2万円くらいだったので2万円としました。
144カ月間の支払い総額
乗り潰す場合 | 三年ごとに買い換える場合 | 五年ごとに買い換える場合 |
2880000 | 6444650 | 5013030 |
いかがでしょうか。中長期的に考えた時、車にかかる費用は倍以上違うという結果になりました。
【参考】乗りつぶしの支払い金額を増やして計算
先程の条件では、乗りつぶしの場合の月々の支払い金額がかなり低かったので、残クレ三年の場合と合わせて4万円、残クレ五年の場合と合わせて3万円で再度グラフにしました。
残債0円の期間があります。つまり、ローンを払い終えたということです。無ローンの期間があり、家計的にはかなり助かるのではないでしょうか。
結論
見てきた通り、残債の推移は長期的には変わらないことがわかりました。しかし、ある期間を切り取って支払い総額を確認すると、圧倒的な差が生まれることがわかりました。
つまり、乗りつぶしか残クレかという話の究極的な論点としては
- 今後十数年、数十年にわたり3,4万円を車体代金に支払い続けられるか
- 車に600万円近くを払うことにどう感じるか
ということになりそうです。
というか、もともと月の支払いを抑えられるという触れ込みだった残クレですが、いうほど抑えられてないしトータルの支払いとんでもないし・・・・
中長期的な視点が必要そうですね。
ちなみに、我が家にあるヴェルファイアの例でも計算したのですが、月々の支払いは3,4万円で今回の試算と同様でした。
しかし、今回の試算で15万円だった頭金が150万円でした・・・・