リーマンショック以降、最大規模の銀行破綻が二件立て続けに起きて、アメリカがやばいよ
一体何があったの。。。。
この記事に書いてあること
- SVB破綻。何が起こった
- 金利を上げなかった日本は正しかった
- 株はどうなる
SVBに何が起こった
今回突如として起こったSVBの破綻は、いったいなぜ発生したのでしょうか。
素人の私でも理解できたレベル感で、まずは簡単に解説します。
いきなり破綻したわけではない
国が違うので仕方のないことですが、SVBの破綻はいきなり起こったわけではありません。
ただ、日本国内にニュースが流れ出したのが破綻した後からなので「日本人からはいきなり破綻した様に見えた」ということになります。
冷静に考えればわかることですが、「明日いきなりUFJ銀行が倒産しました」なんてことは起こらないわけです。
その前日には、そこに至るまでの経緯が色々とあって、最終的にどうにも出来なくなって破綻してしまったというのが実際のところです。
この前日に何があったのかの部分を、我々素人でもわかる様に解説します。
低金利前提の運営と、突如起こった金利上昇
今回の内容を簡単に二言で言うと以下の通りです。
SVBが低金利前提の運営体質になっていたところ、FRBによって金利が急激に上がってしまったため、急激な変化についていけなかった
急激な変化に対応しようとして実施した対策が、すべて裏目に出て取り付け騒ぎに発展して銀行内の現金が枯渇して短期的に破綻を迎えた
思えばここ四年ほど、信じられない様なことが立て続けに起こりました。
- いきなり世界中にパンデミックが発生し、経済が世界中で止まった
- 経済が復興し始めたと思ったら、突如ロシアが侵攻を開始した
- その侵攻は「支援」と言う形を通してロシア対西側連合の世界大戦に発展した
- 世界中でインフレが暴走状態に入り、制御が効かなくなった
大枠で捉えてもこれだけヤバいことが続け様に発生しており、大規模に運営していたところほどダメージも大きいと言う状況になっています。
ただし、今回のSVB破綻にのみ着目すれば、基本的には上四つを主因とした金利の長期金利の急上昇が致命傷になっています。
SVBはメイン顧客に以下の特徴を持っていました。
- ベンチャー企業を多く抱えている。それは借主としても、貸主としても。
- 長期商品として国債を多く持っている。
この二つが金利上昇局面において致命傷をもたらしました。
これらは低金利前提の運営方針であるといえます。
なぜなら、ベンチャー企業は低金利を背景に積極的に長期ローンを組んで多額の投資を行いますし、国債は金利が低い時ほど有利な投資商品だからです。
これらのことから、SVBは低金利時代を前提とした運営体制になっていたということです。
具体的に、SVBに何が起こったか
これらの背景から、SVBは金利上昇が始まるとともに経営基盤が大きく圧迫される様になっていき、以下の様な流れをたとっで行きました。
- 金利が上がって、ベンチャー企業が借りづらくなるとともに資金繰りが厳しくなる
- 資金面で困ったベンチャー企業を中心にキャッシュ需要が高まり、多額の預金が引き出されていく
- 多額の預金が引き出されていることに気づいた他社も、銀行破産の可能性を心配して現金を引き出して取り付け騒ぎが発生
- 現金流出の補填策として、保有していた大量の国債を大幅な含み損を抱えたまま売却して現金を確保する(ここで多額の赤字が確定)
- 国債売却による赤字を宣言したことで、「なぜそんなことをしたのか」という目が多く向けられる
- 質問に対するSBVからの回答により、「経営状態がマジでやばいこと」が白日の元に晒される
- 現金引き出しがさらに加速する
- 多額の投資資産を保有したまま、銀行が破綻する
こんな流れを辿っている中で、日本では最後の部分だけが飛び込んできたので「いきなり破綻した様に見える」事態に陥っています。
アメリカはここ10年間、低金利の世相に支えられていました。
たった10年間、そんなことをしていただけで数%の金利上昇で銀行が破綻する事態に陥ったと言うことですね。
日銀の判断の正しさ
アメリカが金利を上げ始めた時、日本の黒田総裁も主にSNS上の一般市民からなぜ金利を上げないんだとか、競争力が下がっているとか好き放題言われていたわけですが、アメリカを見ると低金利を維持した判断は正しかった様に思えてしまいます。
なんせ日本は30年間近く低金利、特にここ十年くらいは0金利どころかマイナス金利まで入れてる状態です。
驚くほどの金額の国債をメガバンク経由で日銀が保有しているわけですから、金利があがろうものならアメリカの比ではないほどのダメージを受けてしまうんですね。
※ただし、今回の「金利を上げない判断がよかった可能性がある」というだけで、この記事では異次元の金融緩和やアベノミクスとの連携などについては考慮していません。
今後の株価はどうなる
今、アメリカでは仮想通貨向けの銀行も破綻を宣言しました。
そしてこの余波は金融システム全体に波及し、クレディスイスという欧州の大銀行も破綻危機を迎えて買収が検討されています。
ウクライナ戦争も終焉の兆しが見えない中でエネルギー価格を中心に高騰を続けております。
このまま行くと短期的には株価は大きく下落する可能性が非常に高いでしょう。
既に大手IT系の業績は大きく下がっている状況で、全面的に一段と下がる可能性があります。
少なくとも、レバナスは非常に危険な数年間を過ごすことになるでしょうから、買い増しは一旦避けた方がよいと思われます。
簡単にまとめると概ね以下の様にすると、長期的には勝てる可能性が高いです。
- S&P500や米国株、オルカンなどは下落に合わせて積極的に買い増し
- レバナスなどのレバレッジ商品は基本様子見
- セクター株なら生活必需品セクターや金が狙い目
- 法定通貨機器の時は仮想通貨も上がりやすいのでBTCの半減期もあることだし、ポートフォリオの5%ほど組み込むのは面白いかもしれない
こんなところでしょうか。
来年度にはNISAの制度改正なども控えていますが、今年いっぱいは積極的に現行NISAを買っていきましょう!
基本的に下落局面は買い増しのチャンス!
大きく狙いすぎずに堅実な商品のみを積極的に買っていきましょう!