久しぶりに金融市場に戻ってきたら、ついにアメリカの長短金利差が逆転していたよ!
過去の経験から考えれば2024年頃に米国経済はリセッション(景気後退)に入るよ!
えー!じゃあ早めに資金を引き上げた方がいいの!?
気になるよね。
じゃあ説明していくよ。
この記事の内容
- 長短金利差が逆転してリセッション入りのサインが示された
- 積み立て投資家はどう振舞うのが良いか
- 結論はいつも通り、下がりそうだからといって「売るな」
- レバレッジ取引は対象外
長短金利差がついに逆転!
テーパリングを終え、金利引き上げに動き、QTも実施というコロナ禍開始当初とは打って変わって厳しい金融引き締めを展開しています。
そこにウクライナ戦争に端を発するロシア産エネルギーの禁輸によるさらなるエネルギー不足によるインフレが追い討ちとなり、一層厳しい金融引き締めが行われそうです。
具体的には利上げペースを当初予想の0.5%刻みよりも大きな幅で実施する可能性をFOMCが示唆しています。
FOMCの発表内容を超要約する
金融市場をはじめとした株式市場などの多少の犠牲は仕方ない。とにかくインフレをここで抑えるためにあらゆる手段を迅速に展開する。
そんなことを言っています。
そしてその甲斐(?)あってか、長短金利差は急激に縮んでマイナスにまで転落しました。
以下の表は3月末頃の長短米国債の金利です。
3ヶ月債 | 2年債 | 10年債 |
---|---|---|
0.55% | 2.35% | 2.41% |
しかし、ごく短期間ではありましたが以下の通り2年債が10年債を上回る瞬間がありました。
3ヶ月債 | 2年債 | 10年債 |
---|---|---|
変化なし | 2.39% | 2.38% |
これはなぜか?これが重要です。
理由はやはりFOMCの発表です。
先の要約の通り、引き締めを強化するという発表に対して・・・・
- 短期的には金利が上昇するという見込みから2年債の金利が上昇
- 長期的には金利上昇の影響でリセッション入りして見通しは暗いとの予想から10年債の金利が下落
したからです。
もちろん先の逆転はわずかな期間ではあったのですが、これが今後のFOMCの政策が過激になっていくにつれ常態化していく可能性があります。
2年以内にリセッションのリスク高まる
ついに長短金利差が逆転したのですが、これがなぜリセッション入りの兆候なのでしょうか?
これはもちろん経済の仕組み的に、金利が上がれば借り手の減少や銀行側からの貸し渋り(長短金利差が逆転していると損する)など色々ありますが、今回は過去の経験からという観点で確認します。
下図の赤い線が今話題にしていた10年債と2年債の金利差です。
ここ40年近くで、米経済は6回のリセッションを経験したと言われているのですが、その全てのリセッションの直前2年くらいの間にピンクの枠線のところで示した通り金利差がマイナス圏に転落していたのです。
だから、今回の逆転現象の2年後にはリセッション入りするだろうとのが強く懸念されています。
ちなみに最後の2019年頃も長短金利差が逆転していたのですが、これはご存知の通り2020年からのコロナショックで上書きされて異常な金融緩和からの好景気に突入しました。
よって、コロナショックがなければ米経済は2021年頃にはリセッション入りしていただろうと言われており、コロナショックが若干先延ばしにしたという構図になります。
これまでの歴史で逆転後はリセッション入りというのがわかるんだねー。
そうなんだ。これからは過去の歴史からも兆候がはっきりわかるから、投資家心理はより強固に働くだろうね。
個人投資家はどうする?
じゃあやっぱり不景気になるから売った方がいいんだ!?
積み立て投資家は売らない方がいいよ!
いつだって戦略は変わりません。
敗者のゲームにある通り、10年や20年後のために買っている資産を目先のちょっとした下落で焦って手放してはいけません。
個人投資家のバイブルです。まだ見てない人は必ず読んでください。
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感想(0件)
もちろん買わない方がいい銘柄もあります。
すべての銘柄を買い続けて良いというわけではないことに注意が必要ですが、いずれの場合も基本的には手放さない方がいいということです。
ただし、オルカンを買っていようが、新興国株だろうが、米国株だろうが、日本株だろうが、今の局面では積極的な買い増しはしない方が賢明です。
積極的な買い増しとは、「NISAの枠を超えての追加投資分」のことです。
NISAの120万円程度の投資額であれば、今まで買っているものを継続買い付けしていればいいですが、無理に120万円を捻出しているような状態であれば少し控えてもいいと思います。
過去の実績から言うと、リセッション入り後の下落局面では20%~60%近く暴落することがあります。
これに耐えられるように、積み立てを継続するとともに防御力もあげるように心がけましょう。
防御力とは2つの観点で言っています。
- 生活費を削ったり借金してまで投資に回すようなことはせず、1.0%以上の金利のローンを返済する。または貯金する。(無理がなければNISA分は使い切った方がいいよ!)
- 20%~60%下落するものだという覚悟をする。(敗者のゲーム読めばこの辺は全てわかります)
くどいようですが、個人投資家の皆さんはYoutuberの動画を見る前に、敗者のゲームを読むことを強くお勧めします。
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